
福岡県八女市に蔵を構える「喜多屋」。
その喜多屋が、地元福岡の米と水、そして技で醸し出す特別な一本が「純米吟醸 喜多屋 吟のさと」です。
このお酒は、ただ美味しいだけでなく、地域の風土と蔵人の情熱が凝縮された物語を持っています。
本記事では、福岡でもトップクラスの知名度を誇る喜多屋の「純米吟醸 吟のさと」について、その特徴的な香りの秘密から、米作りへのこだわり、おすすめの飲み方まで、利酒師の視点も交えながら徹底的に解説します。
口コミや評価が気になる方も、ぜひ参考にしてくださいね!
当サイト独自レビュー!|実直フルーティー

総合オススメ度:8.5点!
総評:グラスに注ぐとフルーティーな香りがふわっと漂う。ちょっとブドウっぽい!?
一口飲むとそのほんのり葡萄のような華やかな香りが口の中に広がりつつ、スッキリしながらも旨味ある味わいがその香りとと共に口中に溢れます。
うん!美味しい!
暑い日にぴったりのお酒。
コスパ高いし、リピしたいお酒です!



フルーティーさもしっかりあって、暑い日にぴったりのお酒ね!
リピ買いしたい!

しっかり冷やして飲みたいお酒だね!

スッキリしながらも旨味しっかり!
葡萄みたいなフルーティーな香りも相まって、暑い日にぴったりのお酒ね!
リピ買いしたい!

コスパ高いのに、しっかりとした旨味とフルーティーさ、そして何よりもくどくなくスッキリしているのもポイント高い!
しっかり冷やして飲みたいお酒だね!

「吟のさと」の核心へ:福岡が生んだ特別な酒米
このお酒を語る上で欠かせないのが、主役である酒米「吟のさと」です。
山田錦の系譜を継ぐエリート米

「吟のさと」は、福岡県の農業研究機関で開発された比較的新しい酒造好適米です。
そのルーツは非常に興味深く、「酒米の王様」と名高い山田錦を母に持ち、さらに山田錦の子孫である「西海222号」を交配して誕生しました。
つまり、山田錦の優れた特性を色濃く受け継いでいるエリート米と言えます。
その特徴は、次のような高品質な吟醸酒造りに不可欠な要素を備えている点にあります。
- 大きな心白: 米の中心にある白い部分「心白」の発生率が山田錦並みに高く、良質な麹造りに向いています。
- 低タンパク質: 酒の雑味の原因となるタンパク質の含有率が山田錦とほぼ同じレベルで低く、クリアで綺麗な酒質を生み出します。
九州の風土に適した栽培しやすさ

山田錦は高品質な一方、稲の背が高く(長稈)、風雨で倒れやすいという栽培の難しさがありました。
しかし、「吟のさと」は背が低い「短稈」品種のため倒れにくく、九州の気候風土での栽培に適しています。
これにより、地元福岡での安定した生産が可能になりました。
その名前には、地域に根ざした吟醸酒用の米になってほしいという願いが込められています。

製造元「喜多屋」のこだわりと地元愛
喜多屋は、この「吟のさと」を単なる原料として使うだけではありません。米作りから深く関わり、まさに地元産100%のお酒を造り上げています。
米作りからこだわる

喜多屋は、蔵のある福岡県八女市の契約農家、そして自社の田んぼで「吟のさと」を栽培しています。
これにより、米の品質を自ら管理し、酒造りの理想を追求することができるのです。
「純米吟醸 喜多屋 吟のさと」は、蔵人の手による米作りから始まります。まさに土地のお酒「地酒」と言えますね!
矢部川水系の伏流水
酒造りに欠かせない水には、福岡県八女市を流れる矢部川水系の伏流水を使用しています。
ミネラルを適度に含む中硬水で、これが酵母の発酵を助け、お酒にしっかりとした骨格とキレを与えます。
「純米吟醸 喜多屋 吟のさと」の味と香りをもっと細かくご紹介!
米と水へのこだわりから生まれるこのお酒は、他の日本酒にはない独特の魅力を持っています。
より細かくその味の魅力をご紹介していきます!
最大の特徴は「ブドウのような香り」
このお酒の最も際立つ特徴は、その香りです。
一般的な吟醸酒が持つリンゴやバナナのような香りとは一線を画し、「吟のさと」で醸すと「ほんのりとブドウのような香り」が立ち上ります。
杜氏の西尾孝広氏は「吟醸香といったら、通常リンゴやバナナのような香りがするのですが、吟のさとで造ると、ほんのりとブドウのような香りを感じます
」(引用:喜多屋)と語っており、この葡萄のような香りがこのお酒ならではの特徴です。
このように葡萄のようなフルーティーでありながら、どこか落ち着きのある上品な香りが、飲む人の心を惹きつけます。
芳醇さとキレが両立した味わい
香りはフルーティーですが、味わいは「やや辛口」。
口に含むと、米の旨みがふくよかに広がる芳醇な味わいを感じさせつつ、後口はスッキリとしたのど越しでキレが良いのが特徴です。
この絶妙なバランスが、飲み飽きしない味わいを生み出しています。
世界が認めた品質
その品質は国内だけでなく、国際的なコンクールでも高く評価されています。
2018年には、ブリュッセルで開催された「SAKE-Selection-2018」の純米吟醸酒部門で、最高評価である「プラチナ賞」を受賞しました。
これは、「吟のさと」という米のポテンシャルと、喜多屋の醸造技術の高さが世界レベルであることを証明しています。

おすすめの飲み方と料理とのペアリング
「純米吟醸 喜多屋 吟のさと」の魅力を最大限に引き出すためのヒントをご紹介していきます!
最適な温度帯
温度帯 | 評価 | おすすめポイント |
冷酒 | ◎ | ブドウのようなフルーティーな香りとスッキリとした味わいが最も際立つ。 |
常温 | ○ | 米本来のふくらみと旨みを感じやすくなり、落ち着いた印象に。 |
ぬる燗 | – | (非推奨) |
上燗 | – | (非推奨) |
蔵元が最も推奨しているのは「冷酒」です。ワイングラスのような香りが立ちやすいグラスで飲むと、特有のアロマをより一層楽しめます。
日本酒は温度で味が変わる!冷酒、燗酒、それぞれの特徴を解説。おすすめの温度帯や銘柄、実売価格も紹介。あなたにぴったりの日本酒を見つけましょう。
料理を引き立てる食中酒として
このお酒は、ふくらみのある味わいとフルーティーな香りが絶妙に調和しており、料理の味を引き立てる食中酒として非常に優れています。やや辛口でスッキリしているため、幅広い料理と合わせることが可能です。





- 魚料理: 刺身や焼き魚など、素材の味を活かした和食と相性抜群です。
- 肉料理: 鶏肉の塩焼きや豚肉の冷しゃぶなど、さっぱりとした肉料理によく合います。
- 洋食: 白身魚のカルパッチョやチーズなど、洋風のメニューとも楽しめます。
商品スペックと価格
項目 | 詳細 |
商品名 | 純米吟醸 喜多屋 吟のさと |
原料米 | 福岡県産 吟のさと 100% |
精米歩合 | 59% |
アルコール分 | 15度以上16度未満 |
仕込み水 | 矢部川水系の伏流水(中硬水) |
甘辛度 | やや辛口 |
濃淡度 | やや淡麗 |
受賞歴 | SAKE-Selection-2018 純米吟醸酒部門 プラチナ賞 |
価格(税込) | 1800ml: 3,190円 / 720ml: 1,540円 / 300ml: 594円 |

まとめ:福岡のテロワールを味わう一本
「純米吟醸 喜多屋 吟のさと」は、単なる美味しい日本酒という枠を超え、福岡・八女の土地が育んだ米と水、そして長年培われてきた蔵元の技術と情熱が一体となった「作品」です。
ブドウを思わせる唯一無二の香りと、芳醇でありながらキレの良い味わいは、一度体験する価値がありますよ!
地元への深い愛情から生まれたこの一本で、福岡の地酒の奥深さを感じてみてはいかがでしょうか?
▶︎ 「純米吟醸 喜多屋 吟のさと」を探すならこちら >>

【関連記事】
