
ヴァイツェンは、南ドイツのバイエルン州発祥の伝統的なビアスタイルで、小麦麦芽を50%以上使用して造られる上面発酵のビールです。
最近のクラフトビールブームで、色んなヴァイツェンを見かけるようになってきました。
ヴァイツェンってなに? その歴史は? 種類は? 楽しみ方は?
本記事では、それらの疑問にお答えしていきます!
「ヴァイツェン」の歴史や背景とは?
ヴァイツェンは、南ドイツのバイエルン州発祥の伝統的なビアスタイルです。
ちなみに、バイエルン州はこの辺りにあります。
その起源は古く、725年に建てられた修道院が基になった「ヴァイエンシュテファン醸造所」で、「1040年にはここで造ったビールで巡礼者をもてなしていたという記録が残っている
」(引用: ドイツニュースダイジェスト)とされています。その世界最古の醸造所で生まれたのが「ヴァイツェン」だと言われています。
1516年に出された「ビール純粋令」によって、「ヴァイツェン」はビールの定義からははずされてしまいました。でも、その裏で王侯貴族が小麦によるビールを独占したことにより、ヴァイツェンは「貴族のビール」と呼ばれるようになりました。
これだけ美味しい「ヴァイツェン」ですが、実は歴史的に一度消えかかっています。それは19世紀頃にラガービールの広がりと共に「ヴァイツェン」はほとんど作られなくなってしまったそうです。
ですが、その危機を乗り切り、今では再び世界から評価されるビールへと返り咲きました。

ちなみに「ヴァイツェン」の名前はドイツ語で「小麦」を意味していて、日本では「白ビール」や「小麦ビール」とも呼ばれているね。
白ビールは他にベルギーの「ベルジャンホワイト」やベルリンの「ベルリーナヴァイセ」があります。
ヴァイツェンと違い、「ベルジャンホワイト」はオレンジピールやコリアンダーを用いて風味づけられています。

日本ではヒューガルデンホワイトが有名ね!
もう一つの白ビールである「ベルリーナヴァイせ」は小麦の使用量が30%ほどで、アルコール度数が3〜4%と低く爽やかで飲みやすい白ビールです。
👉 ベルジャンホワイトの代表「ヒューガルデン」のビールについて:詳しくはこちら >>
ヴァイツェンの特徴
原料と発酵方法
小麦麦芽を50%以上使用しています。エールタイプの上面発酵で醸造されています。
外観
白濁した金色が一般的で、泡立ちが良くクリーミーな泡が特徴です。
香りと味わい
バナナやクローブ(香辛料)のようなフルーティーでスパイシーな香りがあり、苦味が少なく滑らかな口当たりです。
アルコール度数
通常は4.5~5.5%程度です。
ヴァイツェンの種類と違い
ヴァイツェンにはいくつかのバリエーションがあり、それぞれ製法や風味に特徴があります。
👉 ヘーフェヴァイツェンのビールについて:詳しくはこちら >>
おすすめの楽しみ方
ヴァイツェングラスに注ぐことで香りを引き立て、泡立ちを楽しむことができます。また、酸味やフルーティーな香りは軽めの料理やデザートとの相性が良いです。

ヴァイツェングラスでの美味しい飲み方
グラスを45度くらい傾けて、ヴァイツェンをグラスに沿わせるようにゆっくりと注ぎます。7−8割ほど注いだら、残りのビールをゆっくりと回してオリを混ぜ、グラスに注ぎます。
この手順を守ることで、美味しくヴァイツェンを味わうことができます。
ヴァイツェンはその滑らかな口当たりとフルーティーな香りから、ビール初心者や苦味が苦手な人にも人気があります。
種類ごとの個性を楽しみながら、自分好みの一杯を見つけてみてくださいね!
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