
長野県木曽郡に蔵を構える中善酒造店の「善吉 純米酒」は、近年注目を集めている日本酒ブランドです。
創業150年以上の歴史を持つ老舗蔵が手がける新ブランドとして、全国の日本酒愛好家から高い評価を受けています。
木曽の豊かな自然環境と蔵元のこだわりが生み出すこの純米酒の魅力を、詳しく解説していきます!
当サイト独自レビュー!|雪解け(?)水のやさしさ

総合オススメ度:8.5点!
総評:香り穏やか、フワッと優しくバランスの取れた味わいのお酒です。
この採点基準には出ない美味しさがあります。
食中酒としても優れたお酒となっています。



この採点に出ない美味しさがあるよ!

食中酒にバッチリだね!

お米の旨味がしっかり出てるね!
この採点に出ない美味しさがあるよ!

土地の優しさ、水の良さをすごく感じる!
食中酒にバッチリだね!

中善酒造店の歴史と酒造りへの想い
中善酒造店は慶応元年(1865年)に創業された歴史ある酒蔵で、初代創業者の中澤善吉氏が御嶽山のふもと、中山道の木曽福島で酒造業を開始しました。
ちなみに地図で見るとこんな感じ!

御嶽山の麓で木曽川沿い。
美味しいお酒が出来そうな土地だね!
創業当初の銘柄は「山桜」「木曽の駒」でしたが、現在の代表銘柄「中乗りさん」は、全国に木曽踊りを広めた木曽福島町長の伊東淳氏の勧めで命名されました。
現在の蔵は年間わずか200~500石という小規模な生産量を維持し、蔵を大きくすることよりも、造り手の温もりが伝わる酒造りにこだわっています。
お飲みいただいたお客様にご満足いただきたいという気持ちをモットーに、日々新しい試みにも果敢に挑戦を続けている蔵元です。
善吉ブランド誕生の背景
「善吉」は2018年にリリースされた中善酒造店の新ブランドで、蔵主南俊三氏が全国へ向けて発信するために立ち上げました。
ブランド名は初代創業者である中澤善吉氏の名前を使用し、創業者の想いを後世に繋げるべく名付けられました。
このブランドには、ゴールの見えない日本酒の味造りの道をひたすら突き進み、古くから伝わる伝統文化を受け継いで将来に繋いでいきたいという蔵主の強い想いが込められています。
自然環境に恵まれた木曽の地だからこそできる酒造りを実践し、全国へ美味しいお酒をお届けすることを目指しています。
善吉 純米酒の製造へのこだわり
原料米への徹底したこだわり

善吉 純米酒の最大の特徴は、蔵主自らが米作りから手掛けていることです。
使用米は全量長野県産で、特に「美山錦」を中心に使用しています。精米歩合は麹米59%、掛米70%という設定で、純米酒として理想的なバランスを実現しています。
蔵主である南俊三氏は自ら田んぼに入り米を育み、酒米を育てている場所は木曽八景の一つである風越青嵐の里です。
標高800mで寒暖の差が激しく、木曽駒ヶ岳の雪解け水が豊富に流れる環境で良質なお米が栽培されています。この田園風景を次世代に残していきたいという思いで酒米作りに挑戦し、未来に繋がる地域づくりを目指しています。
御嶽山系天然水の恵み

仕込み水には御嶽山系の天然水を使用しています。
蔵にある横井戸から豊富に湧き出るこの天然水を、一切の濾過をせずそのまま使用し、仕込みはもちろんのこと米洗いにも使っています。
この上質な軟水で仕込むことで、発酵が穏やかになり、味もまろやかな膨らみのある日本酒に仕上がります。
長野D酵母による華やかな香り
酵母には長野県が開発した「長野D酵母」を使用しています。
この酵母により、華やかな香りと綺麗な酸が調和し、後口はキレイに切れる特徴的な味わいを生み出しています。
善吉 純米酒の味わいと特徴

基本的な味わいプロフィール
善吉 純米酒は、しっかりとした米の旨味を持ちながらも、ただ辛いだけでなくお米の旨味もしっかりと乗った辛口純米酒です。アルコール度数は15~16度で、飲みやすくバランスの取れた仕上がりとなっています。
口に含むと、ほのかに甘みを含む香りが広がり、口当たりが良く、後味のキレよく抜けていきます。全体としてふわっと柔らかい感じで、水の良さからくる優しさを感じられ、かつ、まとまりのある味わいが特徴です。
香りと口当たりの特徴
香りは落ち着いた清らかなものとなっています。
米の旨味を存分に感じさせ、心地よい酸味とバランスの取れた味わいが特徴的です。
善吉シリーズのラインナップ
善吉 特別純米 しぼりたて生原酒
新酒として人気の高い商品で、美山錦を59%まで精米して使用しています。
フレッシュ感は軽快で、お米の甘と酸もクリアでしっかりの飲み応えがあり、食中にぜひ合わせたいお酒に仕上がっています。
善吉 純米吟醸 山恵錦
蔵主自ら育んだ「山恵錦」を55%まで精米して使用した純米吟醸酒です。
長野県で一番新しい酒造好適米である山恵錦の特徴を活かし、程よく品のある吟醸香で、口に含むとまろやかな旨味と綺麗な後口が特徴です。

善吉 特別純米 ひやおろし
秋の限定酒として人気の商品で、長野県安曇野産美山錦で醸されています。長野D酵母由来の華やかさと綺麗な酸が調和し、後口はキレイに切れ、しっかりと旨みを感じられるお酒です。
善吉 純米吟醸 thirteen
夏酒として展開される商品で、契約栽培米「ひとごこち」を55%まで精米し、13度台の純米吟醸として仕上げられています。
長野D酵母由来の華やかな香りと、13度でありながら骨格のしっかりとした飲み飽きしない飲み口が特徴です。
善吉 純米酒の楽しみ方とペアリング
適切な飲用温度
善吉 純米酒は温度帯による表情の変化も楽しめる日本酒です。
軽く冷やして飲むのが基本ですが、常温や燗酒でも美味しくいただけます。特に冷やで飲むと、爽やかな酸とキレが際立ちます。
日本酒は温度で味が変わる!冷酒、燗酒、それぞれの特徴を解説。おすすめの温度帯や銘柄、実売価格も紹介。あなたにぴったりの日本酒を見つけましょう。
料理との相性



バランスの良い味わいから、和食全般との相性が抜群です。
特に素材の味を活かした料理によく合い、刺身や焼き魚、鍋物などとの組み合わせがおすすめです。
旨味と酸とのバランスがとても良く、料理にもよく合う特徴があります。
食中酒としての完成度が高く、しっかりとした酸とキレがあるため、脂の乗った魚料理や肉料理とも好相性です。
善吉 純米酒の評価と人気の理由
専門家からの高評価
日本酒愛好家からは「近年長野県にはとにかく良い酒が多く、そのテロワールの素晴らしさを全国で轟かせているが、それにしてもこれほどの酒があるとは驚嘆に値する」という評価を受けています。
「水、米、風土、人。日本酒に必要な全てが揃った」酒として、その品質の高さが認められています。
コストパフォーマンスの良さ
善吉 純米酒は「味もコスパも最高」という評価を受けており、高品質でありながらリーズナブルな価格設定が魅力の一つです。
日常酒から特別な席まで、幅広いシーンで楽しめる価格帯となっています。
限定流通による希少性
善吉は中善酒造店初の限定流通銘柄として展開されており、特約店でのみ購入可能な希少性も人気の理由の一つです。
小規模生産による丁寧な酒造りと相まって、入手困難な銘柄として注目を集めています。
木曽の自然環境が生む酒造りの優位性
木曽は御嶽山・駒ヶ岳の山々に囲まれた山間地で、澄んだ空気と水、極寒の冬と涼風の夏、四季折々に表情を変える山々という恵まれた自然環境にあります。特に冬の寒さは厳しく、酒造りには理想的な環境です。
この自然環境が、善吉 純米酒の「木曽の大自然をぎゅっと詰め込んだような澄んだ空気感、清らかさ、新緑のような瑞々しさ」という特徴的な味わいを生み出しています。
まとめ:善吉 純米酒が選ばれる理由
善吉 純米酒は、長野県木曽の豊かな自然環境と中善酒造店の150年以上にわたる伝統技術、そして蔵主の情熱が融合して生まれた逸品です。
蔵元自らが米作りから手掛け、御嶽山系の天然水を使用し、長野D酵母による華やかな香りと綺麗な酸を実現した、まさに「純長野県産」の日本酒です。
米の旨味とキレが調和した辛口でありながら、誰が飲んでも美味しいと感じる万能感を持ち、食中酒としても優秀な一本です。コストパフォーマンスの良さと限定流通による希少性も相まって、日本酒愛好家から高い評価を受け続けています。
木曽の自然と蔵元の想いが詰まった「善吉 純米酒」は、日本酒の新たな魅力を発見させてくれる、まさに注目すべき銘柄と言えるでしょう。
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